About

from gagarin’s point of view というのは、ぼくの好きなモダン・ジャズ・ユニット Esbjörn Svensson Trio の曲名であり、そのままアルバムのタイトルにもなっている。それはスロウなジャズ・ナンバーで、雨の降る夜なんかに聴いていると、深い藍色の世界で重力から解き放たれ、流れに身を任せて自由にたゆたう自分をイメージすることができる。

しかしこの曲名、写真にとってもなかなか示唆に富んでいると思わないだろうか。

from gagarin’s point of view とは、「ガガーリンの視点から」という意味。ガガーリンとは、言うまでもなく、ボストーク1号で世界初の有人宇宙飛行を成功させ、「地球は青かった」という台詞でも有名な、ロシアの宇宙飛行士ユーリイ・ガガーリンのことである。

ガガーリンの視点から観ること。それは写真を鑑賞する行為と同じである。ひとは写真を観るとき、意識が肉体から抜け出し、その写真を撮った人物の視点から風景を観ていると感じる。たくさんの写真を観ることは、自分以外のたくさんのひとの世界を知ることである。そして同じくガガーリンの有名な台詞に、「ここに神は見当たらない」というものがある。世界を俯瞰しているのは神ではない。ぼくたちひとりひとりが、そのオリジナルな視点によって、この世界を形づくり、その中に生きているのだ。

自分ではない、まして神でもない、ガガーリンの視点から観たとき、そこにひろがっている世界を知りたいと思う。

Junicci Hayakawa

2 Replies to “About”

  1. 先ほど初めてコメントさせていただきました。

    また投稿を拝読したいと思いますので、お知らせいただければ嬉しいです。

    よろしくお願いします。

    chapa

    1. chapaさん、コメントをありがとうございます。
      アート系の記事に限らず、毎日更新を目標に書いていますので、よろしかったらちょくちょく覗いてみてくださいね。

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